医学の豆知識
34.不整脈 2008年3月28日掲載
心臓は全身に血液を送るポンプの役割を担い、1日約10万回、1分間に50〜100回の規則正しいリズムで収縮と拡張を繰り返している臓器です。このリズムに乱れが生じることを不整脈といい、速いリズムを「頻脈」、遅いリズムを「徐脈」と表現します。 代表的な症状は動悸、息切れ、胸のつかえ、脈の乱れです。血圧が下がるほどリズムが乱れると めまい、気が遠くなる、失神 が生じます。今回は日常よく見られる不整脈、患者さんのQOLに関わる不整脈について、平易な病名でご説明します。
1)期外収縮:
最も多い不整脈で、放置してよい場合がほとんどです。ただし動悸がひどい、しょっちゅう脈がとぶ、元々心臓病がある方は精密検査が必要です。突然心臓が喉から飛び出るほど脈が速く感じる「頻拍発作」を合併することもあります。まれに「心室頻拍・心室細動」という危険な不整脈もありますが、この場合意識を失うような緊急事態がほとんどです。
2)心房細動:
高齢者に多く見られ、高血圧症、弁膜症、心不全の方に合併します。恐ろしいのは脳梗塞を発症する危険性が高く、重度の後遺症を残す=寝たきりになることです。心房細動は日常生活に支障なく無症状の人もいますが、必ずと言って良いほど脳梗塞を発症します。使用可能ならば脳梗塞予防薬の内服が勧められます。小渕元首相も心房細動〜脳梗塞で落命しました。
3)ブロック:
徐脈の代表的な疾患で放置して良いものからペースメーカー手術が必要な場合があります。めまいや失神、脈が1分間に40回以下の方は医療機関受診して下さい。また右脚ブロックという心電図異常がありますが、まれに失神発作、突然死をきたす特殊なブルガダ型があるので注意が必要です。
不整脈は無症状であっても重症のことがあり、検診で指摘された場合は医療機関を受診して下さい。なお「病歴」がとても大切なので、受診前に自覚症状や過去の治療歴を書いたメモを用意してください。
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