医学の豆知識
30.便秘症 2008年3月19日掲載
便秘は常に大腸がんなどの腸管の狭窄(狭くなる)によるものを、考える必要があります。 いわゆる「しぶり腹」を伴う便秘やおなかの張りには注意が必要です。
その一方で、腸管の収縮が弱いために起こる「弛緩性便秘」や、収縮が強いために起こる「痙攣性便秘」があります。症状は同じですが発生原因が全く逆ですから、治療も逆になります。また、最近では高齢者が刺激性の下剤(腸管の動きを促す)を飲み続けることにより腸管を収縮させる筋の萎縮が起こり生じる「習慣(直腸)性便秘」もあります。このようなことからも「たかが便秘だから」といった安易な自己判断による薬の服用は危険です。一度は消化器専門医の診察を受けたうえでの検査、治療(食事療法、薬物療法、生活習慣アドバイスなど)をお勧めします。
便秘でまず念頭におかなければいけない病気は大腸がんですが、今回は主題にそれますので大腸がん以外の、上記に記した便秘の主だった三つのタイプについて簡単にふれます。
1) 弛緩性便秘
大腸の運動低下が原因。腸内容物の通過が遅れ、水分を余計に吸収されるため、便は硬くて太い。便意は少なく。腹痛なし。対策は食物繊維の多い食事と運動です。
2) 痙攣性便秘
ストレスや自律神経のアンバランスによる。腸の痙攣が起こり、その部分の便の通過が妨げられ便秘がおこります。便は兎糞または軟便。便意は多く、腹痛あり。対策は精神的安静と香辛料などの刺激物は避けることです。
3) 習慣性便秘
度重なる便意の抑制や下剤の乱用による。排便反射による直腸の感受性が低下し便意が起こりにくくなります。対策は便意をこらえない、余裕をもってトイレに行く習慣をつけるなどです。
「たかが便秘、されど便秘」日常生活で便秘は不快なものです。
正しい排便習慣を身につけ毎日楽しい一日を過ごしましょう。
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