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医学の豆知識

2.眼底出血 2002年2月2日掲載

目は 24 ミリくらいの大きさで、カメラの構造によく似ています。レンズに相当する角膜や水晶体を通った光は、フィルムに相当する網膜と呼ばれる眼球の奥の膜に結像します。ここで光の刺激は電気信号に変わり視神経を通り、さらに大脳の後頭葉という場所に至って景色として理解されます。

網膜の血管が切れて出血し、物が見にくくなってしまうことがあります。これが眼底出血です。その主な症状は、視力の低下や霞み、飛蚊症(物が飛んで見える)、歪視症(物が歪んで見える)などです。

眼底出血を来す病気は多くあります。糖尿病、網膜中心静脈閉塞症、円盤状黄斑変性症、腎炎、妊娠中毒症、血液の病気、目のけが、結核などです。

中でも一番多くて重要なのは糖尿病によるもので、成人の失明原因の第一位です。糖尿病にかかって 5年から10 年すると網膜の血管がもろくなり、ある日突然血管が破れて大きい出血をおこし、視力がなくなってしまいます。ただし自覚症状の出る前に既に眼底出血が発症しているので、糖尿病の人は早期から定期的な眼底検査が非常に大事です。早期に治療すれば失明を免れます。

次に多い原因は、高血圧症や動脈硬化症に伴う網膜中心静脈閉塞症です。網膜の動脈や静脈の中に血栓ができて血管が詰まり、その結果網膜に広い扇形の出血を起こします。このタイプの眼底出血を起こす人は、その後に脳血栓を起こす危険性があるので要注意です。

また最近日本で増加しているのが円盤状黄斑変性症です。この病気では網膜の色素上皮という膜の血管から黄斑部(網膜の中心)に出血し、中心の視力が低下するので難病指定となっています。

眼底出血の治療には、薬物療法、レーザー光線による網膜光凝固術、硝子体切除術などがありますが、原因となる病気がある場合はその病気を治すことが大切です。

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